住宅ローンのプランに注目 金利型のその先がポイント

住宅ローンの金利プランは大きく分けて2つ。
変動金利型と固定金利型があります。
これは、住宅ローンを検討したり、実際にマイホームを購入した経験がある人なら、一度は目にしたことがある言葉でしょう。
ただ、この二つのいずれかからローンを選ぶという考え方は、少々乱暴な発想であり、それほど単純なものではありません。
それぞれに良い点とよくない点がありますが、さらに金利型を掘り下げて、支払額や借入額を検討する必要があります。

〇変動型金利と固定型金利の違い
住宅ローンの金利が下がり続けている今、変動型金利の住宅ローンを選ぶ人が増えています。様々なローンプランを紹介するときに、店頭で表示されるのは最も低い金利が多く、それを目にした人は「こんな低い金利で借りられるのか!」と思うでしょう。
おおよそ、その時目にしているパーセンテージは変動型金利プランです。
変動型と固定型の違いは、「契約時金利がいつまで続くか」の違いと言えます。
固定金利プランンの中には、全期型・2,3,5,10年固定型などがあります。
この期間は契約時金利が適用されるというもの。一定期または全期を通して金利上昇の心配をしたくない人、また先の返済予測を立てておきたい人は固定型をお勧めします。
ちなみに、変動型は、毎月金利が変わるのではなく、半年ごとに見直し、見直し月の金利適用を繰り返します。

〇月の返済額に関わる 元利均等と元金均等
住宅ローン金利は低いほうが良い、これはだれもが思うこと。しかし、気をつけなくてはならないのは、「選んだその低い金利をどう返済していくか」です。
借入残高に上乗せされる金利の支払い方も、選んだプランによって違うんだということをキチンと理解しておきましょう。

●金利分を「別に払うか込みで払うか」
住宅ローンパンフレットを見ると、返済方法を記載した欄があるはずです。
そこには「元利均等」「元金均等」という言葉を見て取れるでしょう。
金利に対してはパーセンテージを、返済額は月額いくらなら返せるかを基準にして、借入と返済を考える人が多いですが、これはズバリ「元利均等返済」の考え方です。
月の返済額を一定にして、利息と元金の割合が返済の都度変わるというもの。
返済が進むごとに元金割合が増え、利息割合が減っていきます。
ではもう一方の、元利均等とは何か。
これは、返済期間で元本を均等に割り、残額に応じた利息をプラスして月の返済額とする計算の仕方です。
借入当初は残高も太いので利息を多く支払いますが、返済が進んでいけば、毎月の返済額も徐々に減少して行きます。
一見すると、毎月の返済額が一定になる元利均等のほうが安心感を得られる印象があります。
ただ、いずれは支払う利息を、借入当初に頑張って支払っておきたい(のちの返済を楽にしたい)人は元金均等も良いでしょう。
支払い当初から一定の元本を減らすことができるので、トータルで支払う返済額は、元利均等よりも元金均等のほうが少なくなります。

【著  者   長 岡  利 和】


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