住宅ローンの借り入れ可能な年齢は 返済期間との関係

住宅購入資金を満額自己資金で準備しておけば、住宅ローン借入を利用する必要はもちろんありません。しかし、住宅資金分ほどの貯蓄をスタートさせて、例えば購入時期が今から数十年後になってしまうのであれば、ローンを上手に利用して、早く自分の資産となる不動産を購入したいと考えるのは常でしょう。
不動産取得の事情によっては、親子二世代でローンを利用するというシーンも最近では多くなってきました。
近年の超低金利の流れを受けて、二世帯住宅の建築や、アパート経営などの不動産投資を目的とした住宅ローンの借り入れも増加しています。
そこで、まずは一世代で家を購入する場面を想定して、住宅ローンの借り入れと年齢の関係を考えます。

○完済時の年齢を指標にして

住宅ローンの多くは20年から35年の期間を定めて、一部繰り上げ返済なども利用しながら、長らく支払いが続く返済プランを計画します。
例えば40歳の人が、住宅ローン借入期間最長の35年を選択して返済を行う場合、順当に返済を続けていけば75歳で完済と言う流れになります。
しかし、75歳といえば、とうに退職してセカンドライフに突入してしばらく・・・という年齢です。この年齢に至るまで、ローンの借入期間に算入することは可能なのでしょうか。
●ローン返済の融資条件
金利の変動が無く安心だという理由から利用者が注目する、固定金利商品のフラット35を利用する場合のローン審査基準は
「融資期間15年以上、かつ、80歳-申込年齢か35年、のいずれか短い年数」となります。
ここで融資期間15年以上という文言には、申し込みをする当人または、連帯債務者の年齢が60歳以上の場合は「10年以上」という条件を含みます。
この条件から、最長借入期間の35年を支払い予定期間としたい時は、「申込年齢45歳以下であること」が年齢条件になります。

○リタイア後に完済するプランの住宅ローン注意点

一般的な退職年齢は現在60歳ですが、今後この退職年齢は上がり、65歳定年を採用する企業の増加を目指して国も一定の方向性を示唆しています。
とはいえ、現在の条件の中で組み入れる返済プランでは、60歳以降は無収入の状態と仮定することに変わりはありません。
退職する前にコンスタントに住宅ローンの返済を行っていくと仮定すれば、単純計算で、住宅購入とローン審査は25歳から40歳の間に行うことになります。
●退職後の老後資金と返済
60歳定年を迎えた後も、嘱託などでそのまま企業に在籍し、セミリタイアな働き方をする人も多くなりました。もちろん、定年後の退職金を元にして新事業を立ち上げる、または不動産投資を始めるという老後の過ごし方を選択し、収入を得る人もいます。
しかし、60歳以後の返済に「定年後資金以外の収入」を見込むと完済は難しいでしょう。そこで、完済時年齢が60歳を超えるなら(40歳以上の申し込み者)、有る程度頭金を準備して、返済合計の底上げを検討すべきです。
この年代の3大資金である「住宅ローン・教育資金・老後資金」をトータルで見て、なるべく大きなお金が動くタイミングを分散させるようにして、返済のスタート年齢を調整するようにしましょう。

住宅ローン審査は、各行によって条件は幾分異なりますが、年齢条件だけをとれば、80歳に至るまでに完済をするプランがおおよその必須条件となります。様々なライフステージを考慮し、返済可能な資金の動きと流れを試算し、計画的に住宅ローンを利用しましょう。
【著 者   長 岡  利 和】


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