マイホーム購入のタイミングと目安について

家族で過ごす安らぎの場所をマイホームの購入に求める人も少なくありません。結婚するとき、または子供の妊娠や出産を機に、マイホームを買おうかと考える世帯はおおいもの。
しかし、実際に購入するのがベストかどうか、その家族ごとに抱える事情や、その後の将来について現実的に考えてから決断をすべきでしょう。

〇まずはマイホームを建てる目安を共有する
家族会議を開いて、マイホームを買おうかどうしようかと悩んでいても、「いつか買おうね」という言葉ほど現実味がないものはありません。
いつかやろうという約束ほど信用できず、本当にやる気ならば「○○年まで」「こどもの〇才の誕生日は新しい家で迎える!」という具体的な目安をはっきりとクリアに、家族全体で共有しましょう

●買う前提で話をしない
マイホームのことを考え始めると、どうしても構想段階で頭の中に理想をイメージしてしまいがちです。しかし、家族やパートナーはその理想を全く理解していません。
この段階で、買う前提の話をすると、半ば購入する方向で固まっていた互いの意思も、購入後のプランに共通点がなく、反対に「必要ない」と思わせてしまうことになりかねません。
どんな些細なことも、まずはお互いの意思を確認するという方向で、家族の気持ちを一つにまとめるのが大切。
しかし、この意識の共有こそが、マイホーム購入でもっとも時間がかかり、もめる原因となるタイミングの目安です。
互いに意地にならず、賃貸を脱する気持ちが固まれば、進み始めましょう。

●両親の家族に相談しておく
自分たちの家を持つことは自分たちの世帯を確立することになります。そのことを家族の実家にまずきちんと相談をしておきましょう。
どちらかの実家が、ゆくゆく相続や遺贈で家を引き継ぐことを希望しているかもしれません。
将来の住まいと過ごし方、余生の設計までが大きくかかわってきます。どちらかの実家に反対されたままマイホームを所有してしまうと、ゆくゆくはトラブルのもとになりかねません。
子供が家を所有することに賛成してくれそうなら、可能であれば資金の相談を申し入れてみるのも一つの手です。

〇マイホームの資金計画を練る
住宅の購入を希望していたとしても、先立つものが無ければ購入することは不可能です。フルローンでマイホームを買うこともできますが、その後どのように偏差していくかという資金計画は綿密に練っておくべきでしょう。

●賃貸と購入を比較する目安
賃貸物件に住んでいても、その家は絶対的に自分たちのものにはなりません。
しかし仮に、転勤など引っ越しを余儀なくされる世帯にとっては、賃貸物件で住まうことが前提となるでしょう。
一か所に拠点を決めて、その土地で生活していくことを考えるなら、もちろんマイホーム購入に踏み切る目安となります。
土地条件や、中心街からはなれた地の場合、生涯家賃を積算してみると賃貸のほうが安く抑えられる場合もありますので、まずはしっかりとシミュレーションをして、賃貸家賃と購入の目安をはっきりさせておきましょう。

【著  者  長 岡  利 和】


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