マイホームを選ぶ基準と条件 目安は具体的に

マイホームの購入を考え始めると、その建物の外観や家の中に備える設備に注目しがちです。ただ、どんな家に住むかを考えるのと同時に、どのような環境を選ぶか。これも大切なポイントになることをわすれてはいけません。


住む環境は、一度マイホームを購入したら簡単には変えられません。特に、マンションは自分の意思で場所を細かく決めることはできませんし、一戸建てを建てる場合も理想にベストマッチした空き地があるとは限りません。
だからこそ、具体的な選択の目安とその優先順位を決めておきましょう。すべての条件をかなえる住環境を探すのは難しいかもしれませんが、一応の目安を持っておくと選択がしやすくなります。
具体的に住まうイメージを持つことが大切です。なかでも優先したい目安をピックアップします。

〇一戸建てマイホームの環境目安
住まう環境として理想的な場所かどうか、また自治体や公共交通機関、周辺施設の管理と運営が行き届いているかどうか。これらの目安は、後に住まい始めてから生活の質を大きく左右します。

●災害対策と危険の目安
マイホームを建てた地域が、災害を受けやすい土地だったら…生活をし始めてから自然災害に悩まされるような場所は、できれば避けるのが無難です。
自治体のハザードマップを確認して、これまでに地震や水害の被害がなかったかどうかを知っておくことで、自然災害リスクの目安をもつことができます。

●周辺地都市化計画の目安
都市計画のなかで、開発予定地となっている場所は、生活の利便性を高めることにつながりますが、騒音や人通りの多さ、開発行為の工事期間が静かな生活に影響を及ぼすことになりかねません。
これから建物や道路の工事が行われそうな場合、生活を豊かにするための開発かどうかをあらかじめ知っておくと、後に土地建物の評価が上がる条件にもなります。

〇マイホームマンションの環境目安
土地柄、災害が起こりやすい場所かどうかという目安は、一戸建てと同じく、事前に確認しておくほうが良いでしょう。それに加えて、マンション特有の環境目安をクリアしているかどうか、きちんと見極めましょう。

●隣の建物との関係 距離感の目安
マンションは、高層階の建物を建設することが許された用途地域に限って建設可能です。生活環境とは異なる目的の建物が隣に建設される可能性もあります。
マンションのベランダや窓、入り口周辺の視界状況など、落ち着いて生活するためには、周辺の建物との距離感が重要です。かといって、完全に閉鎖した生活環境にすると、防犯上よくありません。危険を感じる場所には、ライトや防犯カメラを設置するなどの対策が必要になります。

●年をとっても住みやすいか 移動の目安
若い人はマンションの高層階にあこがれるケースも多く、その環境に満足しがちです。ただ、年を取って移動がつらい、困難になった場合のことも考えて、マンションの設備や通路、坂の有無や周辺の交通量を目安にして選ぶのが良いでしょう。
一戸建て・マンションともに、良いマイホームの条件として「環境目安」に注目することも忘れずに。

【著  者   長 岡  利 和】


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