住宅性のUPのためのオール電化 お風呂も電気代も快適に

省エネ住宅という言葉が広く浸透してきてからというもの、新築時に、住宅設備のなかに省エネ設計を組み込むプランが多くなってきました。
省エネの先駆けとして注目されたのが、オール電化住宅でしょう。ガスを使用せずに、電気だけで家中の設備を動かすというのは画期的なものでした。


オール電化住宅を検討するなら、使用する電気を買うだけではなく、日中に発電し、夜使用する電力も安く購入できる太陽光発電システムを併せて設置すると、設備として更に充実し、光熱費節約になるため、国や自治体で助成金を出しその拡充を推進している政策も登場しました。
オール電化でもう一つ併用したい住宅設備が、エコキュートです。このエコキュートシステムと合わせてオール電化で節約できる光熱費について考えてみましょう。

○オール電化とエコキュート
エコキュートは、空気の熱によってお湯を沸かす電気給湯機のこと。ヒートポンプ技術というものを利用しています。通常電力を使用する機器はファンを使用してその熱を下げますが、室外に備え付けたファンを回して外気の熱を吸収し、その熱でお湯を温めるという機能です。
電力の発生熱だけではなく、特に夏の暑い季節などは外気の熱を上手く利用し、省エネルギーでお湯を沸かすことができます。

●オール電化住宅の深夜電力でお得に沸かす
お風呂のお湯は、一般家庭で一日に200リットル程使用すると言われています。200リットルのお湯を適温でつくるだけでも、ガスや通常の電力では相当な熱量が必要です。エコキュートを備え付ければ、電力料金の安い深夜帯に、エコキュートタンクにためた水を約90度にまで沸かしておきます。
沸かした熱湯は、時間帯を選ばずに使う事ができるため、その都度沸かして電力を消費する事はありません。
オール電化住宅なら、生活時間帯が違う家族がそれぞれ好きな時間にお風呂に入っても、お湯布することなく24時間いつでも入浴することができるというのが最大のメリットでしょう。ガスや電気で都度お湯を沸かすと、時間と熱量もそのたびに掛かります。
また、追いだき機能を使えば、風呂浴槽のお湯が減っても自動で充分な湯量に適温で入ることができます。温度調節をしながら蛇口をひねる事は有りません。

●設備機能を活かして更に節電
オール電化住宅の電力設備には、電力価格の高い日中に使用を控えるピークカットや、旅行・帰省で数日家を空ける場合などに使える休止モードなどを使えば、不要なお湯を湧き足さず、更に電気代をカットすることもできます。
使っている電気料金プランによっては、季節別でモードを使い分けることもできるものや、深夜時間帯設定を変えること可能です。
使い方次第で、オール電化住宅は更に節電・電気代カットが実現できるかもしれません。お使いの設備と電力プランを見直して、「いつでも快適なお風呂」がうれしいオール電化住宅を極めましょう。

【著 者  長 岡  利 和】


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