住宅ローンの返済期間は延長できる?支払い方法を変更するには

多少の無理と数十年続いていくローン返済のプレッシャーを想像しながら、一大決心してマイホームを購入した人にとって、住宅ローン返済のお金に困るというのは、本当に心落ち着かない事態でしょう。
何とか返済していきたいけれど、今後を考えるとどうしても返済していくことが難しそうだ…と思ったとき、あなたならどうしますか?

○返済不能になる前に気持ちをしっかり持つこと
住宅ローンの返済が滞ってしまう理由には大きく分けて二つあります。
いずれもお金に対する考え方や、計画性によるものです。どちらのパターンに自分が当てはまるかをみてみましょう。

●住宅ローンが返せなくなる理由
まずひとつは、辞職やリストラで無職になり収入がなくなるという場合です。ローン返済どころではなく、食べるものから生活に必要なライフラインの維持にまで困窮する事態です。
二つ目には、小さな我慢や大丈夫だと思っていた家計予測が、実際には無理だったという場合です。住宅ローンを組んだときには、マネープランを「賃貸の家賃プラスアルファのちょっとした節約」程度に考えがち。しかし、我慢や節約にそれほど関心が無かった人が、数十年もの継続的な努力を行うのは、とっても難しいのです。
まずは、予想していた家計予測が無理だった、という現実をしっかり受け止めましょう。そして、返済計画を見直すか、自分たちに今ある家を維持することができるかを、冷静に考えることが大切です。

○住宅ローン返済の覚悟と期間の延長
家を維持して、これからまたがんばって住宅ローンを返済していこうという結論を出したら、改めて返済金額や期間の延長を検討しなればなりません。現実に難しかったローンの返済金額より安く、また残存期間を延長して細く長く返していく方法を探りましょう。

●遅延が無ければ借り換えを
返済が厳しいと感じてはいるものの、これまでに遅延遅滞がない人は、住宅ローンの借り換えを検討しましょう。年齢や収入などの条件と、新たに申し込む金融機関の審査にもよりますが、数年前または十数年前に借り入れした契約利息よりも、今のほうがずっと利息が低いはずです。
また、返済満了時の年齢条件から逆算して、可能な限り返済期間を延長した場合の、返済額とトータルの返済額を試算してもらいましょう。

●ローン借り入れ中での相談 リスケジュール
借り換えするときには、新規で住宅ローンの申し込みを行ったのと同じような、わずらわしい手続きもあります。
将来も今までどおり続けて、借り入れした金融機関に返済する(しなければいけない大人の事情がある)場合は、返済期間の延長を相談してみましょう。
これは返済計画のリスケジュールと呼ばれていますが、返済不能になるかもしれない条件は専門化に相談して、権利関係などもはっきりさせておくほうがいいでしょう。
むやみにリスケジュール相談をすると、契約上の定めにも一部よりますが、同金融機関の金利優遇サービスなどを受けられなくなるケースがあるようです。
一度審査で通過したのに、実際は払うのが大変(払えない)ということを、自分から知らせるようなものなので、期間延長の相談時は、明け透けに困った様子を訴えるのではなく、極力他の条件や情報を市役所の担当部署に相談して、反応や様子を見ながら判断するようにしましょう。

【著  者   長 岡  利 和】


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