住宅ローンの増額にまつわる疑問とお悩みQ&A

住宅ローンの審査を申し込んだ後に、借り入れ金額や返済方法を変更したいと考えることもあるでしょう。
もし、審査通過後に、「こうすればよかった」「この場合はどうしたらいいの?」と思う疑問や質問で多いものをピックアップしてみました。
参考までにご覧ください。

○住宅ローンの増額はできる?
新築・中古にかかわらず、予算を決めて審査したものの、以前に決めたプランや建物から変更して予算をオーバーしてしまったという話や、諸費用が足りずに住宅ローンに上乗せしたいという話はよくあるものです。
ほとんどの金融機関または、インターネット系住宅ローン商品の場合、一度審査を通過したら借用額の増額は受け付けていません。しかし、住宅ローンそのものが不可になるのではなく、増額した際の条件に沿って再審査を行うことになります。

●住宅ローン再審査でおこる問題は?
住宅ローンの実行は、請負・売買契約書を取り交わすタイミングと大きくかかわります。多くの場合、建物の引渡し(中古住宅)や中間金の支払いというタイミングで住宅ローンの融資が一部実行されます。
売買契約書に手付け(中間金)決済の日付や残金の支払い実行日を記載しますので、再審査をすれば契約書とおりの日付で融資が実行されない可能性が高くなります。
増額した金額で再審査をしたが、貸付審査に通らなかった…という事態もありえます。
住宅ローンの審査には通例1ヶ月ほど時間がかかります。よほどの事情が無い限り、住宅ローンの増額融資はしないほうが賢明でしょう。借入額を決める際に慎重な金額設定をしておくべきです。

○住宅ローン返済額を増額したい場合
返済額を少しでも多くして、早く完済したいと考える増額もありますね。返済額が大きくなればなるほど、金利分の支払いを抑えることができます。
月々の返済を滞りなくすればそれで問題は無いのですが、返済額を多くすると、総額が100万円単位で変わってくることもあります。
長い目で見れば大きな節約につながるというわけです。

●月々の返済額を増額するメリット
償還金額の変更は、多くが借り入れ先の窓口手続きとなります。一度出向く手間はありますが、その後思い通りの金額で返済を続けることができる為、月にいくらかの増額はいずれ、通算しておおきな節約に結びつくでしょう。
ただ、償還金額の減額や返済期間の延長は、審査が厳しくなり、変更不可になることがあります

●ボーナス増額や繰り上げ返済をするメリット
月々の返済額を変更する手続きは、案外大変です。しかし、返済増額のなかでもボーナス加算の増額は、一部インターネットで受け付けている金融機関もあり、月返済の場合よりは楽に行えます。
また、まとまったお金になるまで貯金しておいて、繰上げ返済するという方法もあります。この場合は、元金に充当されるというメリットもあります。
借り入れまたは返済の増額は、取引中の金融機関によって条件が異なります。先回りしてあれこれと悩まず、そして結論を急がずにまずはきちんと相談してみて、その可否を確認しましょう。

【著  者   長 岡  利 和】


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