住宅ローンの利息がよくわからない…しっかり理解して返済を

マイホームを購入するときには、住宅の設計プランや住まう人が快適に過ごす間取りなど、住環境を考えつつ、購入費をどのように支払っていくかを慎重に検討すべきです。
「購入価格と融資額はわかるけど、金利とか返済の中身はよくわからない」「とりあえず、金融機関から言われた返済額でOKそうだったから、その償還計画通りに払っている」というのは、よく聞く話。


いやいや、ちょっと待ってください。家がいくらになるのか・設備にどれだけお金がかかるか・仕様や素材を変更したらどれだけお得になるか…と思案しながら、マイホームを完成させたはずなのに、住宅ローンの支払い方や金利の選び方次第では、支払総額に数百万単位もの差が生まれます。
資金と理想の間で決断したマイホームの価格を、今一度、支払総額と照らし合わせてみてください。利息でいくら払うことになるのか、現実的な数字を確認すると、「利息をどうにかカットしたい!」という願望がわくでしょう。

○購入後は住宅ローンの支払額に注目を
マイホームを購入するまでに、住宅ローンの審査申込みをする際に必要な「住宅本体価格」には、よくよく慎重に検討をしたことでしょう。自分たちがこれから払っていくことが出来る住宅費用はいくらか、かなりシビアに計算したという人もいるのではないでしょうか。

●ローン返済開始から家の実価格が決まる
住宅の引き渡しを受けて、ローンの返済が始まってしまえば、毎月の返済額の方が気になるものです。
返済額の内訳を確認するのは、実はとても重要なことで、償還表を詳しく見たことがない人は、一度目を通してみてください。その利息額の太さといい、元本の減るスピードの遅さといい、お金に余り頓着がない人ほど、その衝撃はひとしおでしょう。

●利息にいくら払うか 住宅ローンの利息額に注目
融資元本(本体価格)が仮に3000万円だったとして、35年かけて4800万円支払えば、価値としては3000万円から償却しますが、実際の住宅購入価格は4800万円ですよね。この例で、1800万円は現金一括なら支払う必要が無いお金です。
35年で1800万円=51万円/年です。元金と利息の内訳バランスは経過過程で変わりますが、利息の支払方法や、借換、繰り上げ返済等で、トータル1800万円の利息を例えば1000万円にすることも出来るかもしれません。
本体そのものの価値に限りなく近く、余計な利息を払わないようにするために、どうしたらいいかを完済まで考え続けることが大切です。

○住宅ローンの低金利にマヒする思考回路を正す
融資の元本が数千万円級の借金に対する利息は、普段利用するクレジットカードなどの利息と比べて圧倒的に低いため、低金利の印象が先行してしまい、住宅ローンはお得だ!と思考が勘違いするのです。
中には、住宅周辺外構や、(太陽光発電システムなど)金額の張る設備を低金利の住宅ローン融資に含めているケースもあるようですが、大きな元本額に上乗せして、長期間掛けて返済するより、家本体以外のローンは上乗せせずに、短期間で別途返済した方が、総支払額を低く抑えられます。

【著  者   長 岡  利 和】


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