保育園が決まるまでマイホーム購入は保留にするべき?

深刻な保育施設不足の事情

駅前が再開発されて一気にタワーマンションが増加し、人口も急増したケースには武蔵小杉などが良い例です。武蔵小杉駅のある川崎市中原区は保育園激戦区ですが、川崎市自体が特に駅前など再開発地域ということもあって全般に人口流入が加速している状態です。ますます保育施設が不足している状況のようです。

保育園は共働き世帯に必要不可欠

分譲マンションを購入するなら、どのくらいの価格なのか、間取り、どのエリアで周辺環境や利便性はどうなっているかなど、色々なことを併せながら検討していくでしょう。子供が小さい時には、それらの属性に合わせて子供が入園する保育園なども検討しなければなりません。

現在の保育園の状況

マンションの購入者のほとんどが、資金にそこそこ余裕がある夫婦共働きのDINKS時代に購入し、環境にも慣れ落ち着いた頃に子供を産んで育てることを考えるでしょう。ところが実際に産んでから一年余りという育児休暇後、子供を預かってもらえるところがないという状況に直面することもあるでしょう。

郊外や新興住宅街には保育園が近隣にないので共稼ぎを継続できず、引っ越し後に世帯収入が減ったという夫婦も少なくありません。そして保育園があっても満員で入れないということもあります。民間の保育園を利用しようと思えば月額は高めですし、遠方になれば毎朝夕と通勤前・後に送迎する時間も必要になります。

子供の月齢で入所しやすさが変わる

子供の年齢も大きく関係します。4月に0歳児の子供を入所させることが最も入園するタイミングとしては都合が良いでしょう。1歳児になると狭き門である場合が多く、育児休暇を早めに切り上げて0歳児のうちに預けようとする傾向にあります。

保育園の入所基準

保育園の入所を決定する基準は各自治体で定められており、それらの基準について高いポイントを獲得することが重要です。ポイントを一定数以上上げることは簡単なことではありません。実際、同じ水準の上に多くの希望者が並んでいることが予想できます。いかに保育園入所の競争率が低い地域に住むことが重要であるかを物語っています。

分譲マンションと保育園を併せて考えるポイント

保育園への入所をマンション購入の検討視野に入れる場合には、居住先を決める時に待機児童数および低比率の地域を選ぶと良いでしょう。また、大規模マンション開発が増加している地域は避けたほうが無難です。

なるべく保育園の立地数が多い地域を選択し、保育園が決定するまで購入を控えたほうが良いでしょう。駅周辺の保育園は競争率が高い傾向にあるため、駅から少し離れた場所の保育園を検討視野に入れるようにしましょう。

子育て世帯に必要なのは

保育園の存在を分譲マンション選択に重視する場合、子供を育てる環境としてふさわしい環境にマイホームを設けることができるかがポイントになるでしょう。住まいの条件にも、広さや設備だけでなく地域と良い関係が築けるかなども重要になります。保育園に入所が決まり、共働きを続けられたとしても同じ保育園の親同士の人間関係が、小学校や学童保育にも継続されることが多いでしょう。

無理なく共働きのままで生活することを手伝ってくれる保育園が見つかれば、安心して仕事に励むことができるでしょうし日々の生活も潤いを増すことになります。育児支援の充実している自治体を選ぶようにし、具体的な地域情報にも耳を向けながら考慮して検討するようにすると良いでしょう。

【著者 長岡 利和】


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