住宅ローン融資の際に必要な手数料のいろいろ

住宅ローンに限らず、融資を受けるときには銀行ほか、金融機関やモーゲージに対して支払う手数料が必要になります。
また、融資のときに関連する費用や手数料もいくつかあります。
では、どんな手数料や別途費用がローン融資額以外に必要か。その種類をここで簡単にご説明します。

〇住宅購入のために融資を受ける際の手数料
まず、銀行などが個人または企業に対して行う融資は、ボランティアではありません。たくさんの人に利用してもらい、その額面に応じた手数料を得ることで、金融機関自体の運営を行っています。

●融資実行までの手続き事務手数料
住宅ローンはまず、仮審査の申し込みをし、そのうえで本審査を行って融資可能かどうかを決定します。銀行が返済にかかわる信用やこれまでの借入歴を確認し、融資を行うまでにはそれ相応に人の手がかかります。
その事務処理を行うために要した手間や労力に対して、一定の事務手数料を支払うのが通例です。融資金額にかかわらず、行う事務処理はおおよそ同じ流れとなるので、事務手数料は一律のところが多いようです。
しかし、マイナス金利が発動してから、さまざまな機関がローンの融資を扱っています。金利は下がり、借り換えやマイホーム購入を希望する人が増えましたが、融資を行う側の貸付金融機関にとっては競争が激化している状態です。
そのため、サービスの一環として、事務手数料は無料にするといった機関も多くなってきています。

●融資額回収のために必要な保証会社の保証料
住宅ローン金利が低いとはいえ、住宅本体額は数千万円単位です。決して安い額面ではありません。しかもそれを数十年かけてじっくりと返済していくのですから、長期借入に対する担保が必要になるのも致し方ありません。
住宅本体は、融資完済と同時に登記の抵当権をはずすという条件のもとで担保に入りますが、融資額回収の備えとして、保証会社をつけてローン実行を行います。
万が一、返済が滞った場合、貸付を行った金融機関は保証会社から弁済を受け、保証会社が変わって債務の回収を行います。
この保証会社を設定するために必要となるのが保証料です。保証料は手数料と同じく、借入当初に一括で払うものと、月々の返済金利に上乗せするものがあります。

〇住宅ローン融資と同時に必要な手数料
購入して融資を受ける際に、そのマイホームに対して所有権設定・保存の登記を行います。また同時に借入をしている銀行を第一抵当権者とする抵当権を設定します。
これらの手続きは、司法書士が行います。(登記など)法的手続きを行う司法書士は、この申請時に登録免許税を払い、またこの手続きに対する手数料(報酬)を得ます。
マイホームの価格だけを見て融資をお願いすると、本体価格のほかに必要となる手数料の多さに驚くでしょう。あらかじめ手数料や諸費用が掛かるということを理解したうえで、その費用を準備しておくことが大切です。

【著  者   長 岡  利 和】
 


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