住宅ローンは本審査の期間を考慮して

一戸建てやマンションを探していて、理想に近い物件と出会ってしまったら、少しでも早く購入したいという気持ちが湧くでしょう。
しかし、申し込みをしてからしばらく審査に時間がかかってしまうのが住宅ローンの特徴とも言えます。
仮審査から本審査、そして融資実行までの大まかな期間を把握して、住宅購入のタイミングに備えておきましょう。

○仮審査は数日、本審査は?

気に行った物件を見つけて購入の意思が決まったら、取り扱い不動産会社と物件売買の話をスタートさせますが、同じタイミングで住宅ローンの仮の審査を申し込みします。事前審査を行って、おおむね融資可能かどうか確認しておくように、不動産会社からも案内があるでしょう。
仮審査は、どこの金融機関でも早くて数日、長くても1週間ほどで結果が出ます。本審査の見通しがたったところで、住宅の売買契約を交わし、本申し込みを行います。ただ、本審査で採用決定が出るまでに数週間かかりますので、引き渡しの予定日は一ヶ月後あたりに設定する場合が多いです。

○本審査の結果が出るまで

事前の審査を受けて本申し込みを行った後は、本審査に入ります。本審査の期間中にどんなことを調査し審査しているのか気になるでしょう。
まずは、申し込み記入された内容の不備が無いか、年齢や年収、職場や勤続年数などの個人情報について確認、記入欄に虚偽の申請内容は無いか、年収と借入の負担率割合はどうか、現在返済中の債務がどのくらい残っているか。など、各銀行で採用している審査基準は異なりますが、さまざまな情報を元にして、安定長期的にきちんと返済が出来そうな人かどうかの見極めを行っています。
また、申込者が重度障害や死亡により返済不能となった場合の備えとして、「団体信用保証」に加入する為の基本的身体状況に問題が無いかも、住宅ローンの審査に関わってきます。
以前は特約という形で、加入も任意だった通称「団信」ですが、現在では住宅ローン申し込み時と一緒に手続きすることが義務付けられています。

○本審査期間中にしておきたいこと

申し込みを行った条件で、住宅ローン融資の決定が出たら、実にたくさんの書類に目を通し、説明を受け(説明義務があるため省略することはできません)、その書類ごとにサイン捺印をします。あわせて必要添付書類や申請に必要な身分証明を提出しなくてはなりません。
審査期間は数週間から1ヶ月程度かかるので、申請の際に必要なものはこの期間中に漏れなくそろえておきましょう。印鑑証明書や住民票は、発行から三ヶ月以内のものが効力を持ちます。源泉徴収票は、仮審査申し込みの時も大まかに収入を記載する、正にその内容(収入)に直結する書類ですので、見学会や物件巡りの時にも持っておくとよいでしょう。

○金銭消費貸借契約が終われば

本審査に通り、住宅ローンの本契約となります。金銭消費貸借契約書を取り交わして、ローンの手続き自体はこれで終了となります。この時に抵当権設定契約も同時に交わすこととなります。ローン返済までは、融資をしてくれる銀行が第一抵当権者となるための契約です。融資の実行には、購入者(住宅ローン申請者)と不動産会社、銀行の三者そろって行う必要がありますので、事前に日程の調整をしておきましょう。

著者 長岡利和


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