中古住宅の購入者必見 失敗しないためのポイント

新築一戸建てにあこがれはある、でも土地と建物を購入する資金計画が立たない・・・ならばマンションはどうか。新築マンションは駐車場や共益費も掛かるし。
住宅を購入する時に一度は考える「資金と理想物件」のバランス。もちろん新築戸建てが一番の理想ですが、費用を抑えて望みの家の形を作り上げる手段として、中古物件を購入してリフォームするという方法もあります。

○既存住宅を選ぶ難しさ

まずはその中古住宅が、どのような間取りで経年数が何年なのか。加えて、物件そのものの傷み具合や利用シーン(先住人の家族構成など)はどうか。中古物件の価格は、一つ一つの具体的な現状によって変動します。
そして、中古住宅の場合は、その多くが土地と建物を同時に購入することになります。例としては少ないですが、賃借地に建てられた上ものの建物だけが売りに出されることも稀にあります。
土地を選別して更に建物をこれから新築する時間や手間を考えれば、中古住宅購入は実際の家を確認して購入できるので、比較検討しやすいメリットはあります。
ただ、リフォーム済み物件なら実際に住まうときの状態を想像できますが、居住中の現状確認では全てを細かくチェックできず、後で予定以上のリフォーム費用が必要になることも考えられます。

○中古住宅と土地の縛りに注意

これまで住んでいた住人の様子や設備について、仲介会社が把握していることを全て確認するようにしましょう。しっかりした仲介者であれば、「物件状況報告書」「付帯設備仕様表」を提示してくれます。
もし、重要事項説明書の中に、最低限の情報しか記載されていなければ、現地で自ら調査する必要があります。
●リフォームが可能かどうかを調べる
中古物件をリフォームする前提で購入する予定であれば、その元となる住宅がリフォームに適しているかどうかを調べましょう。
壁や玄関、水周りを一新する程度であれば、現状の中古住宅に沿う形でリフォームをすることに大きな問題はないかも知れません。しかし、間取りの変更や増改築を計画する場合、建築工法によっては、壊せない壁がある・取り除けない梁がある・プレハブ工法で建築業者以外に依頼するのが困難、などの理由で大幅な変更ができない可能性もありますので注意が必要です。
●建て替え可能かどうか調べる
近い将来に建て替えを考えている場合、土地に関して制限や問題がないかを調べておく必要があります。現存している中古物件が建ったあとに建築基準法が改定されて、建蔽率や容積率がオーバーしてしまうこともあります。このような土地には、元の家より小さい家しか建てることができません。
接道義務も同様です。セットバックを今より多く取らなければならなくなった、建て替えそのものが出来ない、というケースもあります。

○まとめ

中古住宅は、売主との売買契約です。中をとりもつ仲介業者から、その家と土地、住んでいた時の使用状況や販売経緯など、知りえる情報を漏れなく教示してもらいましょう。
中古住宅を購入後に、リフォームや増改築、建て替えをおこなう予定があるならば、建物と合わせて土地の現況確認も行いましょう。

【著 者   長 岡  利 和】


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