固定資産税の計算 戸建てに掛かる税金の計算は

戸建て住宅や集合住宅の所有者となった場合、購入年には「不動産取得税・登録印紙税」などがかかります。このほかに、毎年決まって支払わねばならないのが固定資産税です。

○固定資産税とは

固定資産税(こていしさんぜい)とは、固定資産の所有者に課税される地方税である。(地方税法第343条第1項)(引用;ウィキペディアhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E8%B3%87%E7%94%A3%E7%A8%8E)所有者の特定は、登記簿などをもとに行います。固定資産には土地・家屋があり、その不動産毎に基準となる固定資産税評価額から経年数を償却して、当年度の課税額が決まります。家屋は築年数がたつごとに老朽が進むため取得からの年に応じて税額が減る計算となりますが、土地そのものには経年劣化はありませんので、土地の税額は基準の見直し以外に変わる要素は有りません。

●戸建ての固定資産税はどのように決まる?

戸建てやマンションなど上物(家屋)の固定資産税評価は、仮に同様の家を再び建てるとしたらどのくらいの費用がかかるかという方向から、実際の住宅を試算する「再建築価格」という理論上の計算方法を元にしています。設計図面を以って、構造部分の確認を行い、基礎や屋根、内外装や建設設備をそれぞれ確認し、材質などを加味して単価計算をしたものを広さで乗じて総計を算出します。間取りや建設設備に至っては、市区町村の担当部署から現地調査が入ります。現在では、太陽光発電システムや給湯器、蓄電装置などの住宅設備や、外溝整備が戸建住宅ごとに全く異なるため、その調査段階で設置されているものを担当者が目視で確認します。

●住宅用地の固定資産はどのように決まる?

土地にかかる固定資産税評価額は、路線価方式と呼ばれる計算方法によって、3年に1度の評価年に見直しされます。路線価というのは、標準宅地の単位地積あたりに適正な時価となっているかを、評価年ごとに変更された周辺の土地環境を考慮して算定するものです。主要道路に面していれば、路線価は高くなりますが、戸建が国道等に面して建築されるというのは稀なことです。主要街路の路線価は標準的な宅地前路線として、鑑定価格によって計算されることがあります。しかし、大多数の宅地はその他の街路路線価として、主要街路にどのように通じているか、また道幅はどうか等の価格形成の要因となるものを考慮して算定されます。

●土地の評価額は市場価格とちがう

戸建住宅を購入する際に、付随して土地の取得も行う家庭が多いですが、この土地の評価額と土地の取得価格を比べた時、評価額のほうが安くなっているのが通例です。決して購入した土地を「高く売りつけられた」わけではなく、公的な土地の評価を適正に行うために、1994年度の評価替えから地価公示価格の7割程度を評価額のめどとするようになりました。バブル期の高騰と、その後のバブル崩壊で土地価格が乱高下したこともあり、土地基本法の趣旨を踏まえた適正化措置と言えます。

【著 者   長 岡  利 和】


投稿日

カテゴリー:

最新記事一覧