マイホームが欲しい 長く住まうために必要なポイント

家族だけの城、マイホームを購入しようと考えた時、「家族が求めている住環境」が重要になります。その求めるこだわりのポイントが多ければ多いほど、調和がとりづらくなり、完成した家に不均衡や不具合を感じやすくなるものです。納得のいくマイホームを完成させるためには、まず優先順位をしっかりと意識して快適な住環境づくりを心がけましょう。

○丈夫なマイホームが欲しい

近年、特に2016年は、九州地方を始めとする大地震が頻発する年となりました。中国地方でも地震がおこり、東日本大震災の影響も未だ大きな爪痕として残っています。同時に、災害に対して堅固な住宅として、鉄筋コンクリート造の住宅に注目が集まっているのも事実です。長らく住まう丈夫な家に対しての要望も多く、一戸建ての木造住宅では地震などの自然災害に耐えられないのではないかと考える人も少なくないようです。しかし、昔から日本の四季に合わせて快適な環境を維持しやすい木造軸組工法は、日本で建設される住宅の割合の中でも大きなシェアを占めています。また、建設時間が大幅に短縮されながらも丈夫な家としてツーバイフォーも広く一般的なものになりました。工法の違いは一長一短です。そして、地震大国日本での建築基準をクリアしたものは、それ相応に耐えうる設計として認められたものでもあります。総合的に判断して、欲しいと思った家に決めるというのが、結果として満足度が高くなるでしょう。

○マイホームの住まい方を考えて

子育て世代の人と、これから余生を充実させたいシニア世代の人とでは、欲しいと思うマイホームの理想が異なります。自分の生活に沿った快適さを求めるようにしましょう。これから子どもの成長を見守るために環境を整えるなら、戸室や居室のスペースに気を配り、プライベート空間とのバランスをとることが優先されるでしょう。また、夫婦水入らずの老後を快適に過ごすなら、昇降や段差の少ない住環境を整えて、効率的な動線を優先させるべきです。そして、介護や介助が必要になった場合の事も想定しておくことが大切でしょう。

○自然のちからをエネルギーに変えるマイホーム

太陽光や蓄電など、環境エネルギーをマイホームに取り入れて光熱費を抑える設備が充実してきました。これらの設備を取り入れた長期優良住宅には、国の税制優遇や補助もあり、ランニングコストを考慮したマイホームが推進されている傾向があります。長く暮らす家に係るコストは、積れば大きな金額となります。先の工法とも共通しますが、出来るだけメンテナンスコストがかからず、快適にしかも環境と体にやさしい丈夫な住宅が理想の極みとなるでしょう。各所デザインや外観へのこだわりも出てくるでしょうが、土台となるマイホームがしっかりしていれば、外見や細かなデザイン・設備はいずれも充分に実現することができます。まずはマイホームの基礎の部分とスペース、そしてランニングコストを押さえて検討を始めることをお勧めします。

【著  者   長 岡  利 和】


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