マイホームの購入資金はいくらにする 平均と動向

マイホームの形態は、マンションや一戸建て、建て売り、注文住宅など様々な購入方法がありますが、実際に住宅購入をした人たちの、購入資金はどの程度の額だったのか。

これからマイホームを購入しようと検討している人や、将来に向かって前向きに買おうと考えている人にとっては気になるところでしょう。

そこで、マイホームを購入した人の所要資金の統計をみて、近年の動向や平均的な資金を紹介します。

なお、今回は、2015年のフラット35利用者調査(住宅金融支援機構)を元に分析を行います。この調査では新規購入貸し付けのみを統計材料とし、借り換えに関するデータは含んでいません。地域エリアは首都圏、近畿圏、倒壊件、その他、全国としてそれぞれの平均を数値化しています。

○注文住宅・土地付き注文住宅の場合
注文住宅の場合、全国平均での所要資金は平均で3274.2万円でした。最も金額が高かったのが関東圏で3,586万円、最も低かったのがその他地域で3066.4万円となっています。

10年前からの数値比較をすると、消費税の増税が行われた2008年から2009年の境に、近畿圏で平均値が急落していますが、以後主要圏を除くその他の地域では、軒並み3000万円付近で微増減を繰り返しています。

最も平均が高いのが関東圏ですが、これは地代や物価が大きく関係しているでしょう。都市圏でも3200~3500万円を行き来していましたが、2014年下半期から2015年前、後期と三期連続で増加傾向にあります。

土地付き建物については、平均所要金額の順位は首都圏、近畿・東海圏が例年ほぼ同数、全国、その他となっています。

全国平均で3944.6万円、最も高い首都圏では4666.8万円です。近畿圏4081.7万円、東海圏4075.2万円であることから、その他地域の平均の低さ首都圏が底上げしている形になっています。

○建て売り・マンションの場合
建て売りは全国でほぼ横ばいの推移を表していますが、マンション購入価格は2014年の下半期以降連続上昇しています。首都圏でも同様の推移がみられていましたが、2015年の下半期は伸び率が低くなっています。

全国平均の建て売り住宅購入価格は3287.4万円、マンションでは4270.5万円です。建て売りの場合、最も平均購入金額が低い全国と首都圏を比較すると700万円程ですが、マンションになるとその差が1600万円にまで広がっています。(マンション所用資金、その他圏平均は3215.3万円、首都圏は4851.3万円)
 
全体的に新築物件では大方の予想通り、首都圏の平均金額が全国平均を押し上げている結果になっています。また、新築購入費用は全国的に2014年から微増を続けていますが、中古物件は同時期から揃って下降に転じています。

【著  者   長 岡  利 和】


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