混雑電車の代名詞 中央線の乗降客数は

東京都心部の人口増加にまつわるニュースは、地方の過疎化問題といっしょに取り上げられることも良くありますが、東京といえば若い人のあこがれる夢の都…というイメージも強いもの。
上京して夢をかなえる、箔を付ける、事業拡大を図る…など、東京に進出する=成功を連想させます。
とはいえ、東京近郊で働く、毎日の生活を送るうえで欠かせないのが移動手段。都心部では「いかに効率よく、乗車率が低い電車でスムーズに動くか」が、時間のロスやストレス軽減に大きくつながります。

〇電車の乗車率と乗降客数
都内中心部は、東京駅を起点として、長短さまざまな沿線が複雑に絡み合っています。自宅から仕事や学校、ショッピングのために目的地へ向かう途中、乗り換えや乗り合いの情報は必須です。

●電車の乗車率 混雑を数字でみる
電車に乗っている人の車両容積に対する割合を「乗車率」で表すことがあります。夏冬の帰省ラッシュ時には、乗車率100%を超えるというニュースや案内を見ると、「混雑しているな」と感じるのではないでしょうか。
乗車率は、座席数に対する切符発行枚数の割合を表します。100%を超えた時点で、座席に座れない人が出てくるという事が想像できるでしょう。
ただ、東京都心部で電車移動をするときは、この乗車率ではなく「混雑率」を基準に考えたほうがいいでしょう。
混雑率100%なら、座れる・吊革や柱に掴まる事が出来るレベルです。混雑率100%で新聞や雑誌が読める程度。200%になると、立っている人同士や座っている隣の人と体が触れて圧迫を感じ始める状態です。

●中央線の通勤ラッシュ時乗降客数
JR東日本による2016年各駅の乗車人員調査では、一日平均の利用客が多いのは新宿駅(定期外切符360,977、定期408,329、合計で769,307人/日)がダントツ一位。次いで池袋駅(総合計559,920人/日)、東京駅(総合計439,554人/日)と続きます。
もちろん、この数字は中央線の利用者に限ったものではありません。ただ、池袋を除きほとんどの駅が中央線沿線の停車駅であることは間違いありませんね…。改めて見るとすごい人数です。

〇混雑で有名な中央線と通勤時間
中央線の乗降客数が多いのは想像がつきますが、終日この混雑が続いている訳ではありません。特に乗降客数が増えるのは、朝の通勤ラッシュ時間帯(朝7時~8時半)の快速電車(オレンジ)。その中でも特に混雑するのは中野~新宿区間です。
中央線そのものの運転区間が長く、生活圏から通勤や通学のために利用する人が多いのが特徴です。目的地に近くなればなるほど、常軌を逸したような混雑ぶりになりますが、このラッシュ時間帯を過ぎれば、まるで様子が違うと感じるほど、ゆったりと乗車できる様になります。
ラッシュを避ける、移動時間帯をずらすといった移動が可能なら、できるだけ混雑しない時間に動くことを心がけるだけで、同じ区間を移動する負担が和らぎますよ。

【著  者   長 岡  利 和】


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