マイホームの住宅ローンが払えない!ピンチの理由は?

金融機関の住宅ローン審査にも通って、マイホームを手にしたのに、せっかくの自分の城をやむなく手放してしまった…という人がいます。


住宅ローンを申し込んだときは若く、まだまだ充分働いて収入を得て、健全に返済していけるものだと思っていても、ふとしたきっかけや出来事から一転、返済遅延に陥ってしまうケースもあります。
もちろん、問題なく返済していけるのが理想であり、その前提で住宅を購入しているでしょうが、住宅ローン支払いのピンチとなるきっかけを知っておくことも大切です。「自分たちは大丈夫」と思わずに、あらゆるケースを想定して備えておくという意識が大切ですよ。

○ボーナス月返済の割合が高い住宅ローン
サラリーマンとして働き続ける前提で、ボーナス月の住宅ローン返済額を多めに組んでいる人は要注意です。かれこれ十数年前になりますが、リーマンショックが起こった時世には、景気が更に冷え込み、倒産件数が一気に増加しました。勤務する会社が運よく存続したとしても、月収やボーナスの大幅カットを経験した人もいるでしょう。
月の支払いは、たとえサラリーマンとしての立場を失っても、やりくりや節約でどうにか工面できるかもしれませんが、それに加えてボーナス分を貯蓄していくとなると、苦労は倍になります。転職などでボーナスが減ったら…というピンチは現実的に考えておくべきでしょう。

○体の不調と勤続不可の事情によるピンチ
若い頃は多少の無理も効き、がんばって働き続けることができるかもしれませんが、病気になるリスクは予想できません。また大黒柱の健康だけではなく、家計を助ける配偶者や同居する親の病気、介護を迫られる可能性もあります。
様々な家族の事情によって、勤続が難しくなるというピンチも考えられますね。

○社会情勢の変化と住宅ローン金利上昇のピンチ
今現在は、不景気の名残で経済政策が活発に行われています。景気を刺激するためにマイナス金利を続けているおかげで、住宅ローン金利もかつて無いほど低い水準を保っています。
しかし、これから経済が上向いて景気が良くなれば、当然住宅ローン金利も上がります。全期間固定金利の住宅ローン以外は、景気が上向けばピンチ到来です。一般的に、3パーセントのローン金利になった場合、返済額一定のローンでは元本返済に回らず、月の返済額全てが金利分になるという試算もあります。
働いて収入を得ている間は身につまされる問題に思えないかもしれませんが、万が一のピンチに備えた危機意識は、少なからず持っておくべきでしょう。
マイホームの返済額は多額なので、数ヶ月の遅延が返済額の大きな上乗せに直結するというピンチもはらんでいます。もし、住宅ローン返済の遅延に差し迫ったら、返済期間や返済額などを見直し、現実的な判断ができる様にしておきましょう。

【著  者   長 岡  利 和】


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