住宅ローンと転職の関係 信用と現実の生活を考えて

賃貸で一生過ごすほうがいい!と考える人もいるでしょうが、「いつかは自分の家がほしいな」と考えている家族も多いでしょう。

ただ、自分の預貯金で一括購入しようと思う人は少ないはず。まとまったお金を貯金して、すべてを住宅のために注ぎ込むほど、数千万円の貯金が現実的な人はそう多くはいません。そこで、頼りになるのが金融機関の住宅ローンです。
返済のめどが立つほどの信用があれば、審査をクリアできるでしょう。しかし、この信用と審査の条件が明確でないのが悩ましいところです。特に、ローンの返済条件として注目度が高いのは「働き方と勤続年数」。
要はローンをきちんと返済するために、あなたはしっかり働いて収入を得(る努力を続け)ているか。これが一番大事です。

○転職は不利?住宅ローンと就業形態のチェック
信用を元に、お金を借りるツールは多いもの。日常生活に即したところでは、クレジットカードがその代表です。
でも、各機関のサービス一環なのか、カード会社によってはパートや専業主婦でもクレジットカードが作れる時代。同じように収入が安定しない・転職が多い人でも住宅ローン審査に通るのかが気になるでしょう。

●勤続年数がポイント 住宅ローン審査と転職の時期
住宅ローンを組む、よほどのことがなければ審査には通るだろうと思われていますが、数千万円ものお金を、一個人に貸し付けるためには信用が要ります。その信用を担保する最も身近な事由が「勤続年数」です。
長く同じ会社で働いていれば、それだけ継続して収入を得ることができるという信用になります。反対に転職を繰り返して勤続年数が短い場合「ちゃんとこの人から貸付を回収できるか?」と、金融機関から見れば不安になるのも当然です。
また、働いている企業の将来性や存続にも審査が及びます。創業間もない小規模企業より、長く安定して事業を続けている(倒産しにくそうな)企業のほうが好まれるでしょう。

○住宅ローン審査を基準にしない 転職と勤続
住宅ローンは、家を購入する人が多く利用しているせいか、巨額の借金を抱えているという意識が低い人をよく見かけます。
「審査に通ればどうにかなる」「予算オーバーだけど月賦とボーナス月を上乗せすれば何とかなる」という言葉を聞く場面が結構多いのです。

●今住宅を買う!よりもローンの返済を見据えた転職を
理想の家を手に入れるために無理をすることも考えるでしょう。しかし、現実は購入手続きで終了ではありません。長く返済していく過程で起こる問題と、最長35年間も続けて返済することの重大さをリアルに想像してみてください。
これから35年間、収入がなければ住宅ローンは払えません。働き続けることは生きることと同じですが、生活自体は休職中も手当てや給付金でやり過ごすことができる可能性があります。
しかし、住宅ローンの滞納は、即信用問題につながり、遅延滞納が続けば抵当権が実行されて家を失うことになり、その後の人生設計が狂ってしまうかもしれないのです。
健全に働ける環境を求める転職を優先し、継続して収入を得ること、それをもとに住宅を購入するという事が大切だと感じます。

【著  者   長 岡  利 和】


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