中野区の空き家売却ガイド|放置リスク・除却助成・3000万円控除【2026年】 | 杉並区、中野区、高円寺の不動産のことなら大和・アクタス

  • 中野区の空き家売却ガイド|放置リスク・除却助成・3000万円控除【2026年】2026-08-07

    中野区の空き家売却ガイド|放置リスク・除却助成・3000万円控除【2026年】

    公開日:2026.08.07 更新日:2026.08.07

    中野区で空き家を所有していて、「このまま置いておいて大丈夫だろうか」「売るべきか、解体すべきか」とお悩みではありませんか。中野区が令和8年3月にまとめた最新の実態調査では、区内の空家等は987棟、約6割が管理不全空家等または特定空家等のレベルと判定されました。この記事では、改正空家法の管理不全空家等の仕組み、住宅用地特例、中野区の除却助成、相続空き家の3,000万円特別控除、4つの売り方を、公的な出典と時点を示して整理します。相続手続きは中野区の相続不動産売却ガイドにまとめていますので、本記事は「すでにある空き家をどうするか」に絞ります。

    中野区の空き家売却で最初に押さえる全体像【2026年8月時点】

    中野区の住宅地に建つ空き家となった古い一戸建て
    Photo: Dr. Mohammad Hoque / Pexels

    結論から言うと、空き家の売却は「持ち続けたときに増えるコスト」と「使える制度の期限」を先に並べて比べると判断が早くなります。空き家は住んでいなくても税がかかり続け、状態が悪化すれば区の勧告を受けて税の軽減まで外れます。一方で相続した空き家には期限つきの税制優遇があり、区には解体費用の助成と無料の相談窓口があります。中野区の人口は345,429人、世帯数は222,985世帯(2026年8月1日現在、中野区)。土地の単価が高いことも判断を左右します。

    この記事のポイント

    中野区の空家等は987棟で平成28年度調査から約16%増。管理不全空家等レベルが462棟、特定空家等レベルが109棟と、合わせて約6割を占めます(中野区・令和8年3月)

    勧告を受けると敷地が固定資産税の住宅用地特例から外れます。一方で区内全域を対象に最大400万円の除却工事助成があり、大和町地区の不燃化特区補助は令和12年度まで延伸されました

    相続空き家の3,000万円特別控除は令和9年12月31日までの譲渡が対象。助成も特例も工事や契約の前に動くのが前提で、順番を誤ると選べる手が減ります

    中野区の空き家は987棟|令和7年度の実態調査が示す現状

    中野区の空き家の件数や比率を示す調査データのイメージ
    Photo: Markus Winkler / Pexels

    結論として、中野区の令和7年度空家等実態調査(報告書は令和8年3月、区のページ更新日は2026年7月13日)では、区内の空家等は987棟でした。前回の平成28年度調査の852棟から135棟、約16%の増加です。空家等とは、建築物やその附属工作物で、居住その他の使用がなされていないことが常態であるものとその敷地をいいます(空家法第2条第1項)。

    指標 数値 出典・時点
    空家等の棟数 987棟(調査対象67,098棟に対し1.47%)。平成28年度は852棟 中野区「空家等実態調査報告書」令和8年3月
    老朽危険度の判定 管理されている空家等416棟(42.1%)、管理不全空家等レベル462棟(46.8%)、特定空家等レベル109棟(11.0%) 同上
    建物の状態 木造930棟(94.2%)、戸建住宅676棟(68.5%)、1981年以前の建築501棟(50.8%) 同上
    住宅ベースの空き家率 中野区12.1%、東京都10.9%、全国13.8% 総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」

    地区別では若宮が113棟で最多、次いで野方76棟、上高田72棟、中野と南台が67棟。比率では若宮3.24%、白鷺2.53%、沼袋1.95%と区の北西部が高くなっています。平成28年度に空き家とされた852棟のその後は、解体・建て替え等424棟(49.8%)、居住・使用中264棟(31.0%)、空家のまま164棟(19.2%)でした。約8割は動いています。

    空き家を放置するとどうなるか|管理不全空家等と特定空家等

    雑草が伸び管理が行き届かなくなった空き家の敷地
    Photo: ShulinMark Lee / Pexels

    結論として、空き家を放置すると区から段階的に行政の関与を受ける立場になります。空家等対策の推進に関する特別措置法(以下、空家法)は改正法が令和5年12月13日に施行され、管理不全空家等が新設されました。管理不全空家等とは、そのまま放置すれば特定空家等に該当することとなるおそれのある状態にあると認められる空家等です(空家法第13条第1項)。

    • 特定空家等とは、そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態などにある空家等です(空家法第2条第2項)
    • 中野区は「特定空家等及び管理不全空家等認定基準」(令和7年5月)に基づき、傾斜・基礎・屋根・外壁のほか、門塀・擁壁・立木・ごみなども見て判定します
    • 認定後は助言・指導から始まり、改善されなければ勧告、命令、代執行と進みます。勧告を受けた敷地は住宅用地特例の対象から外れます(同基準)
    • 命令違反は50万円以下、立入調査の拒否等は20万円以下の過料です(空家法第30条)
    • 民法第717条第1項は、土地の工作物の設置または保存に瑕疵があって損害が生じたとき、占有者が必要な注意をしていれば所有者が賠償すると定めています

    区のアンケートでは、勧告を受けると税額が増えることを「知っている」は42.2%にとどまり、「知らなかった」が35.8%でした(回答344件)。

    住宅用地特例が外れると固定資産税はどう変わるか

    固定資産税の住宅用地特例と税負担を確認する書類と電卓
    Photo: Maxine Xin / Pexels

    結論として、勧告を受けた管理不全空家等と特定空家等の敷地は、住宅用地特例の対象から外れます。住宅用地特例とは、人の居住の用に供する家屋の敷地について、固定資産税と都市計画税の課税標準を引き下げる仕組みです。中野区の空き家は敷地の状況を理由に管理不全空家等レベルとされた例が多く、建物より先に庭木やごみで指摘を受けます。

    区分 固定資産税の課税標準 都市計画税の課税標準
    小規模住宅用地(1戸あたり200平方メートルまでの部分) 価格の6分の1 価格の3分の1
    一般住宅用地(200平方メートルを超える部分) 価格の3分の1 価格の3分の2
    勧告を受けた管理不全空家等・特定空家等の敷地 特例の対象外 特例の対象外

    出典は東京都主税局と中野区の認定基準です(2026年8月時点)。23区の税率は固定資産税1.4%、都市計画税0.3%。実際の税額は評価額や負担調整措置で決まるため一律の倍率では表せませんが、負担は増える方向に働きます。建物を解体して更地にした場合も、翌年度から特例の対象外になるのが原則です。中野区の住宅地は令和8年地価公示で1平方メートルあたり782,700円、前年比プラス9.0%でした(基準日は令和8年1月1日、東京都財務局)。

    木造住宅密集地域と中野区の空き家|整備地域という視点

    中野区の木造住宅密集地域に続く幅の狭い生活道路
    Photo: Nizar F / Pexels

    結論から言うと、中野区の空き家を考えるうえで欠かせないのが木造住宅密集地域という背景です。木造住宅密集地域とは、老朽化した木造建築物が高い密度で建ち並び、震災時に延焼などの危険性が高い市街地のことです。区は東京都の震災対策条例に基づく整備地域等を助成の対象としており、南台、弥生町、上高田、新井、野方、大和町、若宮などが含まれます(中野区、2026年4月1日更新)。

    • 前面道路の幅員が4メートル未満の空き家が約半数あり、接道間口が2メートル未満のものも54棟あります
    • 接道が不足すると再建築の可否や建て替え後の規模に影響します。売却前に道路種別と間口の確認が必要です
    • 老朽危険度が高い空き家は上高田・野方・若宮・沼袋など区の中央部から北部に多くなっています

    中野区で使える除却(解体)の助成制度と、売却前の注意点

    老朽化した木造住宅の解体工事が進む中野区内の現場
    Photo: Dr. Mohammad Hoque / Pexels

    結論として、中野区には区内全域を対象とする除却助成があり、限度額は最大400万円です。解体を前提に売るなら必ず確認したい制度です。ただしいずれも工事契約や着工の前に申請と決定が必要で、先に解体すると使えません。

    制度 対象と要件 助成額
    木造住宅建替え等助成(除却工事助成) 区内全域。昭和56年5月31日以前に建築された木造在来工法の住宅で、区の耐震診断でIw値1.0未満相当のもの。申請できるのは所有者かつ工事契約者である個人 耐震補強工事費、延べ面積かける39,900円、除却費用のうち最も少ない額に助成率を乗じた額。防火地域等は6分の5で限度額400万円、新防火地域・整備地域等は3分の2で250万円、その他は2分の1で150万円
    不燃化特区補助制度(大和町地区) 耐用年数の3分の2を超過した老朽建築物(木造なら築15年以上)。個人・法人を問わない。令和8年度から令和12年度まで延伸され、新規申請は令和8年4月1日から受付 解体除却・整地費の実費と限度額の少ない額。限度額は延べ面積で決まり、木造で100平方メートル以上110平方メートル未満なら330万円、240平方メートル以上で792万円
    不燃化特区内の固定資産税・都市計画税の減免 不燃化特区内で老朽住宅を取り壊した後の更地。着手前に「防災上危険な老朽住宅の認定」、翌年1月1日以降に「更地の適正管理に係る証明」が必要 土地の固定資産税・都市計画税を小規模住宅用地並みに軽減(減免の割合は8割)

    出典は中野区の令和8年度版パンフレットと不燃化特区補助制度のページ(更新日2026年6月10日)です。弥生町三丁目周辺地区の不燃化特区補助は令和7年度で終了しましたので、古い情報のまま検討している方はご注意ください。もうひとつ重要なのが、これらの助成金を受けた不動産を10年以内に譲渡した場合、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律第22条の規定等により返還を求められる場合がある点です。売却前提で使うなら申請前に区へご相談ください。

    相続空き家の3,000万円特別控除|要件と2つの期限

    相続した空き家の売却相談を受ける不動産会社の窓口
    Photo: Jeffry Surianto / Pexels

    結論として、相続した空き家を売るなら、被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特別控除を最初に確認してください。譲渡所得の金額から最高3,000万円を控除できる制度です。譲渡所得とは、売却価格から取得費と譲渡費用を差し引いた売却益をいいます。適用期間は平成28年4月1日から令和9年12月31日までの譲渡です(国税庁タックスアンサーNo.3306、2026年8月時点)。税制は改正で変わる可能性があり、適用の可否は個別の事情で分かれますので、実行前に税務署か税理士にご確認ください。

    項目 内容
    控除額 最高3,000万円。令和6年1月1日以後の譲渡で、相続または遺贈により取得した相続人の数が3人以上である場合は2,000万円
    2つの期限 制度の適用は令和9年12月31日までの譲渡。加えて、相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること
    家屋・譲渡の要件 昭和56年5月31日以前の建築であること。区分所有建物登記がされている建物でないこと。相続の開始の直前に被相続人以外の居住者がいないこと。売却代金が1億円以下であること
    建物の扱い 譲渡の時に一定の耐震基準を満たすか、家屋を取り壊して敷地を譲渡すること。令和6年1月1日以後の譲渡は、翌年2月15日までに耐震基準を満たした場合や取り壊した場合も対象
    中野区の窓口 被相続人居住用家屋等確認書は住宅課住宅政策係(区役所9階)で発行。来庁または郵送で申請でき、発行まで1週間ほど

    中野区の空き家は50.8%が1981年以前の建築で、この特例の家屋要件と重なる物件が相当数あります。実務で大きいのは、令和6年1月1日以後の譲渡について、買主が引き渡し後に耐震改修や取壊しを行う場合でも翌年2月15日までに完了していれば対象になった点です。売主が先に費用を負担せずに特例を使える余地が広がりました。相続がからむ売却は相続不動産の売却ページもご参照ください。

    空き家の売り方4つの選択肢|仲介・買取・古家付き土地・更地

    結論として、売り方は4つあり、どれが有利かは建物の状態、急ぐ度合い、税制優遇を使うかで変わります。区のアンケートでは、利活用を希望する人が条件次第を含め67.0%で、その方法は「売却」が最多でした。実施予定は「1年以内」55.2%、3年以内83.6%。状態も「現在でも住める」と「一部修繕すれば住める」で7割を超えています。

    • 建物付きのまま仲介。建物が使える状態で時間に余裕がある場合に向きます。成約までの管理は売主が続けます
    • 不動産会社の買取。早く現金化したい、遠方で管理を続けられない場合に向きます。仲介で想定される成約価格より低くなるのが一般的です
    • 古家付き土地として売る。解体費用を先に負担したくない場合に向きます。中野区は地価水準が高く土地としての需要が見込みやすいため、この形が選ばれる場面が多くあります
    • 解体して更地で売る。買主が土地として検討しやすくなる一方、翌年度から住宅用地特例が外れます

    解体費用は公的な統計として相場が公表されていないため、本記事では目安の金額を示しません。判断材料は前章の助成の限度額です。なお売買価格が800万円以下の低廉な空家等は、令和6年7月1日施行の報酬告示改正により媒介報酬の上限が税込33万円になりました。

    売却の進め方7ステップと、相談先を選ぶときの視点

    結論として、空き家の売却は建物と敷地の状態確認から始め、税制と助成の期限から逆算するとぶれません。当社にご相談いただく方の中には、解体を済ませてから来られて「先に査定を受けていれば古家付き土地のまま売れたのに」となるケースがあります。中野区は助成の限度額が大きい分、順番を誤ったときの損失も大きくなります。

    1. 登記事項証明書で名義と権利関係を確認し、相続登記が未了なら着手します
    2. 現地で建物と敷地の状態、越境物、境界標、道路幅員と接道間口を確認します
    3. 相続の開始日を確認し、3,000万円特別控除の2つの期限を押さえます
    4. 建物付き・古家付き土地・更地のそれぞれで査定を受け、手取り額を比較します
    5. 解体を選ぶなら、耐震診断や区の助成の要件と申請時期を先に確認します
    6. 家財の整理を進め、媒介契約を結んで販売活動を始めます
    7. 売買契約、引き渡し、確定申告まで進めます

    相談先は、空き家のまま査定と販売ができるか、仲介と買取を数字で比較できるか、解体・家財整理・相続登記・税務をつなげられるか、区の助成や特別控除の段取りを踏まえられるか、の4点で選ぶと迷いません。当社は高円寺駅前に本店を置き、杉並区・中野区で30年以上、戸建仲介を柱に売買に携わってきました。売却の基本は中野区の不動産売却ガイド、建物ごとの売り方は中野区の戸建て売却ガイドにまとめています。

    よくある質問

    Q1. 空き家は何年放置すると管理不全空家等になりますか。

    A. 年数では決まりません。空家法第13条第1項は「そのまま放置すれば特定空家等に該当することとなるおそれのある状態」と定めており、中野区は認定基準(令和7年5月)に基づき、建物のほか門塀・擁壁・立木・ごみや景観への影響まで見て判断します。

    Q2. 中野区で解体費用の助成は誰でも使えますか。

    A. 要件があります。区内全域が対象の木造住宅建替え等助成は、昭和56年5月31日以前に建築された木造在来工法の住宅で、区の耐震診断でIw値1.0未満相当と判断されたものが対象です。大和町地区の不燃化特区補助は法人も対象ですが地区が限られます。いずれも決定前の契約や着工は対象外です。

    Q3. 弥生町三丁目周辺地区の助成は今も使えますか。

    A. 使えません。中野区は、弥生町三丁目周辺地区の不燃化特区補助制度は令和7年度で終了したと公表しています(更新日2026年6月10日)。大和町地区は令和8年度から令和12年度までの延伸が決まっています。

    Q4. 3,000万円特別控除は分譲マンションの一室でも使えますか。

    A. 使えません。国税庁のタックスアンサーNo.3306は、対象家屋の要件に「区分所有建物登記がされている建物でないこと」を挙げています。別の特例の対象になる場合もありますので税務署へご確認ください。

    Q5. 遠方に住んでいて現地に行けません。それでも進められますか。

    A. 進められます。中野区の被相続人居住用家屋等確認書は郵送申請に対応しています。東京都の空き家ワンストップ相談窓口(0120-776-735、平日9時から18時)も無料です。当社もオンライン相談を承っています。

    杉並・中野で30年。相続や空き家など事情のあるご売却も、ワンストップでご相談いただけます。

    空き家の売却を相談する

    まとめ

    中野区の空き家は最新の実態調査で987棟、平成28年度調査から約16%増えました。うち管理不全空家等レベルが462棟、特定空家等レベルが109棟で、合わせて約6割です(中野区、令和8年3月)。改正空家法で管理不全空家等が新設され、勧告を受けるとその敷地は住宅用地特例の対象から外れます。相続登記も令和6年4月1日から義務化され、取得を知った日から3年以内、施行前の相続は令和9年3月31日までが期限です(法務省)。

    一方で中野区には、区内全域を対象に最大400万円の除却工事助成があり、大和町地区の不燃化特区補助は令和12年度まで延伸されました。相続した空き家には最高3,000万円の特別控除もあり、令和9年12月31日までの譲渡が対象です。いずれも工事や契約の前に動くのが前提です。まずは建物付き・古家付き土地・更地のどれが手取り額で有利かを比べてみてください。当社の売却実績もご覧いただけます。ご相談はお問い合わせフォーム、またはご来店予約から承っています。(制度・数値は2026年8月時点。税制や助成制度は改正で変わる可能性があります)


    ページ作成日 2026-08-07

  • 本店 0120-105-111
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