杉並区の空き家売却ガイド|放置リスク・解体助成・3000万円控除【2026年】 | 杉並区、中野区、高円寺の不動産のことなら大和・アクタス
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杉並区の空き家売却ガイド|放置リスク・解体助成・3000万円控除【2026年】2026-08-07

公開日:2026.08.07 更新日:2026.08.07
杉並区で空き家を所有していて、「このまま置いておいて大丈夫だろうか」「売るべきか、解体すべきか」とお悩みではありませんか。相続で実家を引き継いだものの手が回らない、というご相談が増えています。この記事では、令和5年12月13日施行の改正空家法で新設された管理不全空家等の仕組み、固定資産税の住宅用地特例の解除、杉並区の除却助成と相談窓口、相続空き家の3,000万円特別控除、4つの売り方を、公的な出典と時点を示して整理します。相続手続きそのものは杉並区の相続不動産売却ガイドにまとめていますので、本記事は「すでにある空き家をどうするか」に絞ります。空き家の売却ページもご覧ください。
杉並区の空き家売却で最初に押さえる全体像【2026年8月時点】
Photo: Berkay AK / Pexels 結論から言うと、空き家の売却は「放置し続けたときに増えるコスト」と「使える制度の期限」を先に並べて比べると判断が早くなります。空き家は住んでいなくても税がかかり続け、状態が悪化すれば区の指導や勧告を受けて税の軽減まで外れます。一方で相続した空き家には期限つきの税制優遇があり、区には助成と無料相談があります。
この記事のポイント
✓杉並区の空き家は1,321件、住宅棟数に対する比率1.18%。平成30年度の748件・0.69%から件数はおよそ1.8倍に増えています(杉並区「空き家実態調査報告書」令和7年3月発行)
✓令和5年12月13日施行の改正空家法で管理不全空家等が新設され、勧告を受けるとその敷地は固定資産税の住宅用地特例(小規模住宅用地は価格の6分の1)の対象から外れます
✓相続した空き家の3,000万円特別控除は令和9年12月31日までの譲渡が対象。相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日という期限もあるため、逆算して動くことが大切です
杉並区の空き家はいま何件あるのか|区の実態調査で見る現状
Photo: Carmen Lorena Lopez Cabrera / Pexels 結論として、杉並区の空き家実態調査報告書(令和7年3月発行)では、区内の空き家は1,321件、住宅棟数に対する空き家比率は1.18%でした。前回の平成30年度調査の748件・0.69%と比べ、件数はおよそ1.8倍、比率は約0.5ポイント上昇しています。全国の空き家率13.8%より低く見えるのは、調査方法と対象が異なるためです。
指標 数値 出典・時点 杉並区の空き家件数 1,321件(住宅棟数112,288棟に対し1.18%)。平成30年度は748件・0.69% 杉並区「空き家実態調査報告書」令和7年3月発行(調査期間 令和6年5月1日から令和7年3月17日) 管理不全空家等・特定空家等レベルと判定 138件(10.5%)・8件(0.6%) 同上 東京都・全国の空き家率 東京都10.9%、全国13.8%(全国の空き家数は900万2千戸) 総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」令和6年9月25日公表 町別では和泉86件、堀ノ内74件、久我山68件が多く、比率では大宮が2.45%と区平均の約2倍でした。平成30年度に空き家とされた748件の6年後は、解体等248件(33.2%)、使用中に戻ったもの346件(46.3%)、空き家のまま154件(20.5%)でした。
空き家を放置するとどうなるか|管理不全空家等と特定空家等
Photo: Cauã Costa / Pexels 結論として、空き家を放置すると区から段階的に行政の関与を受ける立場になります。空家等対策の推進に関する特別措置法(以下、空家法)は令和5年6月14日に改正法が公布され、同年12月13日に施行され、管理不全空家等が新設されました。管理不全空家等とは、適切な管理が行われていないことにより、そのまま放置すれば特定空家等に該当することとなるおそれのある状態にある空家等をいいます(空家法第13条第1項)。従来は状態が悪化してからしか行政は動けませんでした。
- 空家等とは、建築物やその付属工作物で、居住その他の使用がなされていないことが常態であるものとその敷地です(空家法第2条第1項)。おおむね年間を通して使用実績がない状態が目安
- 管理不全空家等は、指導を受けても改善されず特定空家等になるおそれが大きいと認められると勧告に進みます(空家法第13条第2項)
- 特定空家等とは、そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態、著しく衛生上有害となるおそれのある状態などにある空家等です(空家法第2条第2項)
- 特定空家等は助言・指導、勧告、命令と進み、命令に従わなければ行政代執行が行われます。命令違反は50万円以下、立入調査の拒否等は20万円以下の過料です(空家法第22条・第30条)
区の公表では、令和8年2月27日時点で特定空家等の判断が10件(うち8件除却)、管理不全空家等の判定が20件です。なお区のアンケートでは、勧告で住宅用地特例が解除されることを「知らない」所有者が202件(38.5%)ありました。
住宅用地特例が外れると固定資産税はどう変わるか
Photo: Ayşegül Aytören / Pexels 結論として、勧告を受けた管理不全空家等と特定空家等の敷地は、住宅用地特例の対象から外れます。住宅用地特例とは、人の居住の用に供する家屋の敷地について固定資産税と都市計画税の課税標準を引き下げる仕組みです。地方税法第349条の3の2が、住宅用地の定義からこれらの敷地を明確に除外しています。
区分 固定資産税の課税標準 都市計画税の課税標準 小規模住宅用地(住宅1戸あたり200平方メートル以下の部分) 価格の6分の1 価格の3分の1(23区はさらに税額の2分の1を軽減) 一般住宅用地(200平方メートルを超える部分) 価格の3分の1 価格の3分の2 勧告を受けた管理不全空家等・特定空家等の敷地 特例の対象外 特例の対象外 出典は東京都主税局「固定資産税・都市計画税(土地・家屋)」と地方税法第349条の3の2です(2026年8月時点)。23区の税率は固定資産税1.4%、都市計画税0.3%。実際の税額は評価額や負担調整措置、23区独自の減額条例で決まるため一律の倍率では表せませんが、負担は増える方向に働きます。建物を解体して更地にした場合も、翌年度から特例の対象外です。
放置した空き家の管理責任とランニングコスト
Photo: Uğur Hamzayev / Pexels 結論として、空き家は所有しているだけで責任とコストが発生し続けます。見落とされやすいのが賠償責任です。民法第717条は、土地の工作物の設置または保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、まず占有者が賠償責任を負い、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは所有者が賠償しなければならないと定めています。空き家では所有者が直接問われ得ます。
- 固定資産税・都市計画税。住んでいなくても毎年かかり、勧告を受ければ軽減が外れます
- 維持管理の手間。区のアンケートでは維持管理を「している」が152件(77.9%)、内容は庭木の剪定・除草が118件で最多
- 樹木の越境。令和5年4月1日施行の改正民法第233条第3項により、催告しても相当の期間内に切除されなければ、越境された側が自ら枝を切り取れます
- 家財の残置と保険。「仏壇や家財等が置いたままで整理・処分に困っている」が36件。火災保険の条件も変わります
相続した空き家の3,000万円特別控除|要件と令和9年12月31日の期限
Photo: RABIN Bhandari / Pexels 結論として、相続した空き家を売るなら、被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特別控除を最初に確認してください。一定の要件を満たす場合に、譲渡所得の金額から最高3,000万円を控除できる制度です。譲渡所得とは、売却価格から取得費と譲渡費用を差し引いた売却益のことです。適用期間は平成28年4月1日から令和9年12月31日までの譲渡です(国税庁タックスアンサーNo.3306、2026年8月時点)。税制は改正で変わる可能性があり、実行前に税務署でのご確認が必要です。
項目 内容 控除額 最高3,000万円。令和6年1月1日以後の譲渡で、家屋と敷地等を相続または遺贈により取得した相続人の数が3人以上である場合は2,000万円 2つの期限 制度の適用期間は令和9年12月31日までの譲渡。加えて、相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること 家屋・譲渡の要件 昭和56年5月31日以前に建築されたものであること。区分所有建物登記がされている建物でないこと(分譲マンションの一室は対象外)。相続の開始の直前に被相続人以外に居住していた人がいないこと。売却代金が1億円以下であること 建物の扱い 譲渡の時に一定の耐震基準を満たすこと、または家屋を取り壊して敷地を譲渡すること。令和6年1月1日以後の譲渡に限り、譲渡の時からその年の翌年2月15日までに耐震基準を満たすこととなった場合も対象 必要書類 区市町村が発行する被相続人居住用家屋等確認書。杉並区は住宅課空家対策係が窓口で、手数料は無料、交付まで1週間から2週間程度 実務で重要なのは、令和6年1月1日以後の譲渡について、買主が引き渡し後に耐震改修や取壊しを行う場合でも、翌年2月15日までに完了していれば対象になった点です。売主が先に費用を負担しなくても特例を使えます。ただし杉並区は、売主に非がない事由で工事が期日までに完了しなかった場合でも対象外になると明記し、契約時に特約を結ぶことを推奨しています。相続がからむ売却は相続不動産の売却ページもご参照ください。
空き家の売り方4つの選択肢|仲介・買取・古家付き土地・更地
Photo: NaturEye Conservation / Pexels 結論として、売り方は大きく4つあり、どれが有利かは建物の状態、急ぐ度合い、税制優遇を使うかで変わります。区のアンケートでも今後の利活用は「売却」が57件と最多で、次いで賃貸30件、住む25件。課題は「リフォーム費用・解体費用」が36件で最多でした。
売り方 向いているケース 留意点 建物付きのまま仲介 建物が使える状態で、時間に余裕がある 成約まで期間がかかり、その間の管理は売主が続けます 不動産会社の買取 早く現金化したい、遠方で管理を続けられない 仲介で想定される成約価格より低くなるのが一般的です 古家付き土地として売る 建物の価値は見込みにくいが、解体費用を先に負担したくない 解体費用の見込みが価格交渉に反映されやすくなります 解体して更地で売る 買主が土地として検討しやすい形にしたい 解体した翌年度から住宅用地特例が外れます。3,000万円特別控除を使う場合は取壊し後の敷地の使い方に条件があります 解体費用は公的な統計として相場が公表されていないため、本記事では目安の金額を示しません。判断材料になるのは制度の上限額で、杉並区の老朽危険空家除却費用の助成は「除却工事費の80%」または「150万円」のいずれか低い額、東京都空き家家財整理・解体促進事業は解体費用の2分の1で10万円が限度です。なお売買価格が800万円以下の空家等は、令和6年7月1日施行の報酬告示改正により媒介報酬の上限が税込33万円になりました(出典:東京都住宅政策本部 不動産業課資料)。それを超える価格帯は宅地建物取引業法の上限が適用されます。
杉並区の助成制度と相談窓口の使い方
結論として、杉並区には空き家に特化した制度と窓口がそろっており、いずれも無料です。区のアンケートでも支援策として「解体費用や改修費用の支援」が86件、「相談窓口の充実」が46件と上位でした。以下は区公式サイトの掲載内容です。
- 老朽危険空家除却費用の助成制度(更新日2024年11月26日)。特定空家等または区が特定空家等に準じると判定した建築物で、住宅部分の延床面積が2分の1以上、年間を通して使用されていない、所有者が個人であることなどが条件。助成額は除却工事費の80%または150万円のいずれか低い額。工事着手前に交付申請をして交付決定を受ける必要があり、着手後の申請は受け付けられません
- 杉並区空家等利活用相談窓口(更新日2026年5月19日)。区と協定を結んだ民間事業者が無料で、解体・売却、リフォーム、相続の相談に応じます
- 専門家による空家等総合無料相談(更新日2026年4月1日)。毎月第3木曜日の午前9時20分から正午まで、弁護士・司法書士・税理士・建築士・宅建士のうち3名が同時に対応。1回45分以内、事前予約制で、対面は2日前、オンラインは10日前までの予約が必要です
- 空き家のマッチング(更新日2026年7月22日)。所有者と活用希望者をつなぐ取り組みです。旧耐震基準の建物は利活用時までに現行の耐震基準を満たす必要があります
あわせて確認したいのが相続登記です。相続や遺贈で不動産を取得した相続人は、取得を知った日から3年以内の申請が令和6年4月1日から義務化されました。施行前の相続で未登記のものも対象で、期限は令和9年3月31日まで。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料が科されることがあります(出典:法務省)。
売却の進め方7ステップと、相談先を選ぶときの視点
結論として、空き家の売却は建物の状態確認から始め、税制の期限から逆算して進めるとぶれません。当社にご相談いただく方の中には、解体してから来られて「先に査定を受けていれば古家付きのまま売れたのに」となるケースがあります。順番を誤ると選べる手が減ります。
- 登記事項証明書で名義と権利関係を確認し、相続登記が未了なら着手
- 現地で建物と敷地の状態、越境物、境界標、接道の状況を確認します
- 相続の開始日を確認し、3,000万円特別控除の2つの期限を押さえます
- 建物付き・古家付き土地・更地のそれぞれで査定を受け、手取り額を比較
- 家財の整理と、必要なら解体や耐震改修の見積もりを取得。区の助成は工事着手前に申請します
- 媒介契約を結んで販売活動を始めます。買取ならこの段階で条件を詰めます
- 売買契約、引き渡し、確定申告まで進めます。確認書の交付には1週間から2週間かかります
相談先は、空き家のまま査定と販売ができるか、仲介と買取を比較した数字で出せるか、解体・家財整理・相続登記・税務をつなげられるか、区の助成や特別控除の段取りを踏まえた提案ができるか、の4点で見ると選びやすくなります。当社は杉並区・中野区を中心に30年以上、戸建仲介を柱に売買に携わってきました。売却の基本は杉並区の不動産売却完全ガイド、査定の考え方は不動産売却・査定のページにまとめています。
よくある質問
Q1. 空き家は何年放置すると管理不全空家等になりますか。
A. 年数では決まりません。空家法第13条第1項は「そのまま放置すれば特定空家等に該当することとなるおそれのある状態」と定めており、杉並区は国のガイドラインを基にした管理状況判定票で、傾斜・基礎・屋根・外壁や、門塀・擁壁・ごみ・立木などを調査して判断します。
Q2. 3,000万円特別控除は分譲マンションの一室でも使えますか。
A. 使えません。国税庁のタックスアンサーNo.3306は、対象家屋の要件として「区分所有建物登記がされている建物でないこと」を挙げています。売却自体はでき、別の特例の対象になる場合もありますので税務署へご確認ください。
Q3. 解体費用はいくらぐらいかかりますか。
A. 公的な統計として相場が公表されていないため、目安の金額は示せません。参考になるのは制度の上限額で、杉並区の助成は除却工事費の80%または150万円のいずれか低い額、東京都の事業は解体費用の2分の1で10万円が限度です。
Q4. 相続登記をしていない空き家でも売れますか。
A. 売買の前提として相続登記が必要です。令和6年4月1日から義務化され、取得を知った日から3年以内が期限。遺産分割がまとまらない場合は、相続人申告登記という簡易な手続きで義務を果たす方法もあります(出典:法務省)。
Q5. 遠方に住んでいて現地に行けません。それでも進められますか。
A. 進められます。区の専門家による空家等総合無料相談はオンラインに対応しており、相談日の10日前までの申し込みが必要です。当社もオンライン相談があります。
杉並・中野で30年。相続や空き家など事情のあるご売却も、ワンストップでご相談いただけます。
無料査定を申し込むまとめ
杉並区の空き家は最新の実態調査で1,321件、比率1.18%と、前回調査から件数がおよそ1.8倍に増えています(杉並区、令和7年3月発行)。改正空家法で管理不全空家等が新設され、勧告を受けるとその敷地は住宅用地特例の対象から外れます。空き家は持ち続けるだけで税と管理の手間がかかり、民法第717条による賠償責任も残ります。
一方で、相続した空き家には最高3,000万円の特別控除があり、令和9年12月31日までの譲渡が対象です。相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日という期限もあり、逆算して動く必要があります。区の助成と相談窓口は工事や契約の前に使うのが前提です。まずは建物付き・古家付き土地・更地のどれが手取り額で有利かを比べてみてください。当社の売却実績もご覧いただけます。ご相談はお問い合わせフォーム、またはご来店予約から。(制度・数値は2026年8月時点。税制は改正で変わる可能性があります)
ページ作成日 2026-08-07

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